解説

 データ活用プロセスの締めくくりは、効果測定です。このステップでは、KPIをモニタリングし、当初の仮説の評価や、さらなる改善策の検討を実施します。

モニタリング

 KPIなどのモニタリングに際し、データ収集・データ分析・レポーティングまでをできる限り自動化する仕組みを検討します。例えば、グーグルアナリティクスや BI ツールのようなものをイメージしてください。ダッシュボード形式にして、分析者でない方でも参照しやすいようにするなどの工夫が必要です。環境の変化に対応するために、スモールスタートによる試行と修正を行います(エクセルから始めても良いかと思います)

 また、データ収集や実施成果を評価するスケジュールを明確にします。評価に際しては、目標達成度だけでなく、目標へつながる個々の要素の貢献度も評価します。

モニタリング結果を用いた社内ワークショップ

 分析結果を成果につなげるためには、業務に関わるメンバーが「気づき」を得られる状態にする必要があります。そのためには、課題解決策の効果(KPI など)を定期的にモニタリング・ 評価できる体制を整備することや、メンバー自身が考える習慣をつける必要があります。そこで、 現場メンバーも参加した、データから「気づき」が得られる体験をするためのワークショップを実施します。

ワークショップの実施手順

  • データのグラフ化:データをグラフにし、直感的に情報を把握できるようにする
  • 疑問を持つ:グラフに対して「なぜ、そうなっているのか?」を考える
  • 仮説を持つ:「これが原因では無いか?」という仮説を考え、いくつか挙げる
  • 仮説を検証する:仮説が正しいか、実際に調べる
  • 気づきを整理、共有する:得られた「気づき」を共有し、ステップ「データのグラフ化」に戻る

ケーススタディ

 前ステップで設定した課題解決策を実施し、その成果である「新規顧客のリピート率」の推移をモニタリングするために ダッシュボードを作成しました。ここからの気づきを反映して継続的な改善に取り組みます。


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